ゼノンのパラドックス①(アキレスと亀)

初めに、「アキレスと亀」の逸話はゼノンが始まりだとされています。 これは、俊足のアキレスは亀には永遠に追いつけないという話で非常に有名ですが、わたしは、この話を(筆者)独自に分析して解説してみようと思います。 まず、問題をシンプルにするために…

矛盾の原理(ホコとタテ、二項の相反する性質や機能)

初めに、'矛盾'とは、中国の故事に由来する言葉や観念ですが、これは、(絶対に)なんでも貫くホコ(矛)と、(絶対に)なんでも防ぐタテ(盾)の関係性を表したものです。 ここで、ホコとタテの双方が(互いに)相反する性質や属性を持っているので、実に悩ましい事態…

意識の仕組みと構造②

初めに、'意識'は、魂・心・意志・知能などによって構成される全体の総称です。あるいは、これらの要素の(総体的な)関連であったりします。 ※ちなみに、'精神'とは、意識の活動ないしはその在り様です。 ここで、ユングやフロイトのいう'自我'とは、(わたし…

森羅万象(この世界や宇宙の構成要素)

初めに、この世界や宇宙には、(物理学的な観点から言えば、)「時間・空間・物体(物質をも含む)・エネルギー・法則」の5つの要素が必要であり、この世界や宇宙の森羅万象はすべてこの5つの要素が相互に関連あるいは依存していることで起きていると言えます…

コギト命題の拡張(我自由なり、故に我思う)

初めに、'コギト命題'とは、デカルトが提唱したもので、"(この世界や宇宙における)(あらゆる)物事について考える自分の存在だけは疑い得ない"、というある種の主張ですが、わたし(=筆者)は、これをさらに拡張したいと思います。 まず、コギト命題そのものに…

ダブルバインドの原理②(判断保留と両性について)

はじめに、今回とは別の記事『二律背反の原理』でも述べましたが、 二律背反の原理をダブルバインドに適用すると、YesでもNoでもない答えを見出すことができます。それは、"判断を保留する"いうことです。 ※ちなみに、判断を保留するとは、正確には"判断に迷…

有限のスケール(摩訶不思議なケーキ)

初めに、たとえば、(単位は無視するとして、)体積が10のケーキがあるとして、これを3等分するとなると、(あくまでも、)(計算上では、)ケーキ1個当たりの体積は「3.3333・・・(以降、無限に続いていく)」と無限に小数部が続いていきますが、現実には3等分できる…

運命とは?(神の導き、あるいは世界の青写真)

初めに、'運命'とは、神の導きや手引き、あるいは人智を超えたなにか、とも言えますが、人間には生得的かつ本来的に自由な意志が備わっています。 したがって、この世のすべての物事は、運命という下書きや青写真に沿って動いていくわけではありませんし、す…

神は果たして全能か?(それとも無能か?)

初めに、今回は、「神は果たして全能か?(それとも無能か?)」について述べていきたいと思います。 ここで、「神が全能である」ということは、この世界や宇宙の環境を動かす、あるいは変えることができるということになり、人間の意志までもコントロールする…

言語による表現の限界(言葉のループ=循環的な参照関係)

初めに、今回は、「言語による表現の限界(言葉のループ=循環的な参照関係)」について述べていきたいと思います。 ここで、"すべての言葉は、現実にある物事に対応する「(なんらかの)概念や観念につけられた名前」のようなもの"です。 我々人間はその「名前…

時間と空間の二律背反性(時間・空間が無限大であるということ)

初めに、この世界や宇宙は有限なのでしょうか、それとも無限なのでしょうか?。 ここで、この世界・宇宙における時間の在り方としては、有限のプロセスを(どこまでも)連ねることであり、時の経過あるいは進行とは、(ある主体ないしは物体が)ある限られた時刻…

二律背反の原理

初めに、今回は、「二律背反の原理」について書いていきたいと思います。 ここで、「二律背反」とは、二項対立するもののうちで、互いにその存在や主張がぶつかる、加えて、その二項両者が成立してしまうもののことです。 具体的には、ある人は男性であり、…

功利主義とその補足

初めに、'功利主義'とは、人々の快や幸福を最大化させることがよいとする考え方です。 わたしはここから、更に考察を深めていきます。 それは、人々の快や幸福を最大化させると共に、不快や不幸を最小化させるというものです。これは、前者をプラスの面の取…

評価の方法(相対評価と絶対評価)

初めに、今回は「評価の方法」について述べていきたいと思います。 ここでは、ある学校内の生徒達の学力レベルを例に取ってみます。 ここで、相対評価の下では、ある生徒Aの学力レベル(ここでは偏差値)が上がることは、相対的に別の生徒達の(生徒B・C・D…

神の存在(その姿や形)

(考えてみれば、)この世界や宇宙は、初期の頃は、何にも分化されていなかった。いわば、一なるものだったはずです。 そこは、形あるものの最小単位である素粒子さえも実在しない世界です。 (当然にして、)そこには、地球も人類も実在しなかったのです。 宇宙…

集合(その考え方と応用)②

初めに、今回は、以前上げた記事『集合(その考え方と応用)①』に引き続き、'集合'について述べていきたいと思います。 以前の記事では、ある集合に含まれる要素の数に応じた(その)集合の取り扱い方について述べました。 ここで、集合に含まれる要素の内、最も…

超弦理論(この宇宙の全ての物理次元?)

初めに、今回は、「超弦理論(この宇宙の全ての物理次元?)」について述べていきたいと思います。 ここで、「0次元」とは、(たった1つの)「点」です。 次いで、「1次元」とは、(最低でも2つの点により構成される)「線」です。 次いで、「2次元」とは、(…

集合(その考え方と応用)①

初めに、今回は'集合(の考え方)'について述べていきたいと思います。 ここで、集合に含まれる要素が空(=要素が1個もない)の場合については、これを現実に例えれば、オープン前のカーディーラーのようなものです。カーディーラー(=店頭)には、(当然にして、…

心の在り処(精神の世界)

はじめに、我々人間は、日々様々な感情に突き動かされています。 その感情は心に働きかけてきて、我々の心を動かしています。 このことからも、心(をも含めた精神全体)は確実に実在しています。 ただし、心とは、物理的に触れられるものではなく、 また、空…

時間の構造

はじめに、時間には、'プランク時間'と呼ばれる最小の単位があって、それは、映画のフィルムを構成する一コマのように、それ以上には分けられない最小の単位ということです。 そして、この世界や宇宙には目に見えない法則があり、物質(あるいは物理的な実体)…

時間の存在①(その謎と本質)

初めに、今回は、「時間の存在①(その謎と本質)」について述べていきたいと思います。 ここで、巷では、「時間とは 物体の運動によってのみ定義され得る」、「時間は 人間の(認知上の)錯覚である」、「時間は実在しない」などという言説があります。 恐らくは…

実体同士の関係(因果と相関)

はじめに、ここでいう'実体'とは、哲学的ないし現実的に浮かび上がるものを指します。 実体同士の関係について言えば、その実体同士は互いに(ある種の)関係を結び、その実体の取りうる状態が、相手の実体と互いに干渉や影響し合い、環境からの(干渉や影響)に…

光電効果の謎(光の混合状態)

初めに、今回は、「光電効果」について述べていきたいと思います。 ここで、光は原子と衝突すると、原子核の外側にある電子を放出させます。これは、光が原子などの物体と空間上で重なり合うと、原子などの物理的な実体に作用するようになるのです。 光は本…

エーテル(=光素)の存在(「時空」と「量子の場」の謎)

初めに、「エーテル(=光素)」とは、この宇宙に遍満していて、空間を一様に満たしている「光の媒質」のことです。 ※マイケルソン&モーリーの実験や、アインシュタインの特殊相対性理論によって、その存在が否定された。 ここで、「光が波であるのなら 必ず…

将来予測(その限界と可能性)

まず、この世界では、(基本的には、)我々人間が個々の自由意志に基づき、(この世界における)行動や振る舞いを決定しています。そのことにより、我々人間はこの世界を自分たちの都合のいい形(=より豊かで便利な形)に作り替えてきたと言えます。 ※当然、人間…

精神的な現象(意識、その発露)

初めに、(今回は、)以前上げた記事『意識の仕組みと構造』では述べられなかった、あるいは、これと関連のありそうな内容について述べていきたいと思います。 ここで、意識の構成要素である"①自我・②自己・③性格・④人格"について述べていきたいと思います。 ①…

光速度不変の原理

初めに、今回は'光速度不変の原理'について述べていきたいと思います。 ※解説のために、(ある種の)科学的な思考実験をしていきます。 ここに、宇宙の空間を移動するロケットがあるとします。このロケットの移動の開始とともにロケットと並行する格好で、(光…

なぜ、宇宙は膨張し続けるのか?

初めに、今回は、「なぜ、宇宙は膨張し続けるのか?」について述べていきたいと思います。 ここで、ビッグバン以来、光は秒速30万キロメートルで宇宙の端に向かって移動し続けました。 宇宙は光の移動を止める訳にはいかなかったので、宇宙それ自身を膨張さ…

完全なる無

はじめに、この世界や宇宙の始まりは、"完全なる無"だったのでしょうか?。それとも既に何かがあったのでしょうか?。 先に結論を言ってしまえば、この世界や宇宙の始めには、世界・宇宙の仕組みないし枠組みがあり、それ以前には神がいました。 ※このことに…

有と無(存在と非-存在)

はじめに、ベルクソンは、'無'とは有(=なんらかの存在のあること)の否定だと言いました。さらに、有とは、無になにかを足し合わせることでない、とも言っていますが、これは間違い・誤りです。 ベルクソンは、無とは、それ自身を直接に規定することはできず…