二律背反の原理

初めに、今回は、「二律背反の原理」について書いていきたいと思います。

ここで、「二律背反」とは、二項対立するもののうちで、互いにその存在や主張がぶつかる、加えて、その二項両者が成立してしまうもののことです。

具体的には、ある人は男性であり、同時に女性でもあるということが成り立ってしまうという「自己矛盾」のことを表します。

※ちなみに、「両性偶有者」が、この世の中にはいるそう・・・。

ではなぜこのようなことが起こるのかというと、それは、その人の存在の在り方についてフォーカスしてみればわかります。

たとえば、実在する人物についていえば、男性と女性のそれぞれの属性や性質を一本の評価・座標軸で表すとすると、その中間に位置するのが両性であり、「二律背反の状態」となります。

※ちなみに、二項対立においては、(ある時点で、)この評価・座標軸の両端のうちのどちらか一方だけ(=男性もしくは女性のどちらかだけ)が成立するということになる。

終わりに、二律背反とは非常に厄介な観念ではありますが、(人間の性別の例でいえば、)男性も女性も共に人間であり、両性とは人間の本質そのものだということができるでしょう・・・。

※ある意味では、二律背反とは、二項対立するもののうちで、二項両者がバランスするものということがいえるかも知れない・・・。

※ちなみに、巷では、「二律背反」と「トレイドオフ(=不可分)」のことを混同している方がいるよう・・・。