矛盾の原理(ホコとタテ、二項の相反する性質や機能)

初めに、'矛盾'とは、中国の故事に由来する言葉や観念ですが、これは、(絶対に)なんでも貫くホコ(矛)と、(絶対に)なんでも防ぐタテ(盾)の関係性を表したものです。

ここで、ホコとタテの双方が(互いに)相反する性質や属性を持っているので、実に悩ましい事態や状況を表すことの代名詞となっています。

※もしも、ホコとタテの双方が、(時々、)本来の機能や役割を全うできて、(時々、)それを全うできないとしたら、こんなにも悩ましい事態や状況にはならないのですが・・・。

※なにせ、お互いに"絶対に"と、断りが付いているくらいなので・・・。

しかし、ホコとタテを互いに突き合わせたときに、双方が同時に壊れることも考えられます。

つまりは、ホコはタテを貫いていないですし、尚且つ、タテはホコを弾いてはいないので、双方共に'機能不全'(=本来の機能や役割を全うしていない)と言えます。

したがって、これは、(厳密には、)矛盾とは言えません。(あくまでも、)(論理上は、)本来の"矛盾とは異なる事態や状況"となります。

※このことについては、数学者の小室直樹先生も言及しています。

あと一つ矛盾にまつわる面白いことがあります。それは、ホコとタテを互いにつき合わせた瞬間にどちらか一方ないしはその両方が、(現実上は、)考えられませんが、その場から消失するという事態も(あくまでも、)(論理上は、)考えることができます。

最後に、日頃慣れ親しんでいる'矛盾'という言葉や観念であっても、(一度考え出すと、)(実に奥深く、)実に面白いことがわかります・・・(笑)。