時間と空間の二律背反性(時間・空間が無限大であるということ)

初めに、この世界や宇宙は有限なのでしょうか、それとも無限なのでしょうか?。

ここで、この世界・宇宙における時間の在り方としては、有限のプロセスを(どこまでも)連ねることであり、時の経過あるいは進行とは、(ある主体ないしは物体が)ある限られた時刻の系列を経ることです。しかし、時間とはどこまで続くかは明確に規定されているものではありませんので、その意味では無限とも言えます。

つまりは、時間の在り方とは'無限大'であり、これは、有限であると同時に無限でもあるという'二律背反'のものであるということなのです。

さらに、この世界・宇宙における空間の在り方としては、有限のスケールを(どこまでも)並べることであり、モノの移動あるいは運動とは、(ある主体ないしは物体が)ある限られた位置の系列を経ることです。しかし、空間とはどこまで続くかは明確に規定されいているものではありませんので、その意味では無限とも言えます。

つまりは、空間の在り方も'無限大'であり、これも、'二律背反'のものであるということなのです。

※時間とは、この世界や宇宙の全体的な変化を表すパラメータであったり、認知あるいは認識の主体に備わっている機能や働き、あるいはその枠組みであったりします。

※空間とは、この世界や宇宙での物体の配置を表すパラメータであったり、物体の位置や姿勢(=運動状態)を保存するための枠組みであったりします。

※有限とは、(ある時点において、)物事の規模や大きさが限られているということです。または、ある存在についての規定が成立しているということです。

※無限とは、(ある時点において、)物事の規模や大きさが限られていないということです。または、ある存在についての規定が成立していないということです。

最後に、したがって、カントの言う通り、この世界や宇宙は二律背反を旨としている、あるいは、二律背反性こそが、この世界・宇宙の本質だといえるのでしょう。

※もっと言えば、この世界や宇宙では、凡そすべての二項対立するもののうち、それらが両立するもの(=二律背反性が成立するもの)は、均衡を保っている(=バランスしている)ということなのかも知れません・・・。