ゼノンのパラドックス①(アキレスと亀)

初めに、「アキレスと亀」の逸話はゼノンが始まりだとされています。

これは、俊足のアキレスは亀には永遠に追いつけないという話で非常に有名ですが、わたしは、この話を(筆者)独自に分析して解説してみようと思います。

まず、問題をシンプルにするために、亀は移動せずに定位置に留まっているとしましょう。

ここで、アキレスと亀の間の距離は無限に分割されるのでしょうか?。

しかし、現実には、この世界や宇宙では物体の移動が可能なことから、この世界や宇宙は(少なくとも)我々の観測できる範囲・領域では有限なのです。

※物体は(あくまでも)有限の位置の系列を経ることでのみ移動が可能となるからです。

つまりは、(この世界や宇宙には、)最小の体積(あるいは容積)(=スケール)があるということです。

したがって、いずれは距離の分割作業は有限回で収束することになります。

しかも、アキレスと亀の間の距離は、時間の進行に合わせて、縮まっていきます。

これは明らかに割り算の考え方ではなくて、引き算の考え方です。

最後に、仮にも、亀が絶えず移動し続けたとしても、俊足のアキレスと比べると、その(単位時間当たりの)移動距離は微々たるものなので、単純に距離の引き算をすることで、その差は縮んでいきます。

※この問題の解説に、もっともらしい数式を用いている方もいますが、わざわざ(極限の考え方を適用した)数式を持ち出さなくても、こうやって簡単に解けてしまいます・・・(笑)

※ちなみに、この問題についての考え方としては、'可能無限'とか、'現実無限'といったものがあるそうです。興味のある方は調べてみてください。