評価の方法(相対評価と絶対評価)

初めに、今回は「評価の方法」について述べていきたいと思います。

ここでは、ある学校内の生徒達の学力レベルを例に取ってみます。

ここで、相対評価の下では、ある生徒Aの学力レベル(ここでは偏差値)が上がることは、相対的に別の生徒達の(生徒B・C・D・・・等)の学力レベルが相対的に下がることとなります。

ここで逆に、生徒Aの学力レベルが下がることは、別の生徒達の学力レベルが相対的に上がることとなります。

つまりは、相対評価では、常にある生徒から見て、別の生徒達の学力レベルが比較の基準や対象となります。

したがって、相対評価は、ある学校内での学力レベル上の序列がはっきりと出るので、企業側はだれを採用すればいいのか、だれを採用すれば得なのかが一目瞭然です。

ただし、相対評価では、生徒間の競争が苛烈・飽和状態になりかねないという危惧や懸念もあります。

※いわゆる受験戦争や入社競争といったことです。

対して、絶対評価の下では、生徒個人の目標や基準によって、学力レベルが決まるので、ある生徒から見て、別の生徒の評価に影響は及びませんし、長い目で見れば、こちらのほうが、個々の生徒のやる気や意欲を引き出しやすいといえます。

特に、(相対評価の下での)生徒間の(露骨かつ熾烈な)学力競争で生き残るのが難しい生徒達にとっては救いともなるでしょう。

そして、生徒達の個性を慮り、これを尊重するのであれば、当然にして、相対評価よりも絶対評価にこそ、評価の軸を移すべきなのですが、現実にはまだ、絶対評価の制度はできていないのではないでしょうか?・・・。

なぜならば、個々の生徒達のことをよく見て、生徒達それぞれの学業や校内活動の進捗を管理して、アドバイスしてあげたり、時には学業以外の相談に乗ってあげることには、大変な時間や労力もかかるのですから・・・。