集合の本質(宗教学と経営学と情報学を貫く論理)

初めに、今回は、「集合の本質(宗教学と経営学と情報学を貫く論理)」について述べていきたいと思います。

ここで、日本の神話にあるように、日本の最高神(=皇祖神という意味合いでの「最高」)は「アマテラス」と呼ばれる「太陽を司る神」ですが、日本の神話に限らず、世界中の神話には、この世界や宇宙の物事を人格化したり神格化した例が多く見られます。

※これは、この世界や宇宙における(星や天体などの)存在や、その働きを細かく分けて、それぞれに「神名(カミナ)を配する」という考え方です。

※この世界や宇宙の原初の神のことを「アメノミナカヌシ」と呼ぶそうです。

※この考え方は、日本の教派神道を代表する「天理教」に顕著に表れています。

天理教では、人体の各機能や働きを「皮ツナギ(=皮膚)」「骨ツッパリ(=骨格)」などと言い、人体の各機能や働きを司る神々がいて、人間を(生理的・生物学的な意味で)守護していると考えていますね。

ここで、会社などの人間組織では、まずは創業者兼経営者がいて、その創業者兼経営者が人を雇い入れて、事務や経理、営業や販売を部下に任せていきます。

ヴェンチャーやスモールスタートにおいて、創業期には、創業者兼経営者が組織運営にまつわるすべての業務を一人でこなしていると仮定します・・・。

すると、初めにいた創業者兼経営者の持っていた職業的な権限が、部下達に委譲されていって、会社組織が大きくなっていき、その組織は多くの部署や部門を内に抱えるようになっていきます。

※これは、単細胞生物が多細胞生物へと進化していく過程に似ていますね。

つまりは、「集合や組織」というのは、初めには、機能的かつ属性的に未分化な状態があって、これが時間の経過に従って、徐々に機能的・属性的に細分化されていき、単一の存在だったものが、いつの間にか、複合的な存在へと変わっていくということです。

この現象は、コンピューター分野のオブジェクト指向においては、トップレヴェルの「Object型」から様々なクラス型が派生していく過程や、トップダウン的にシステムやアプリケーションを開発していく過程に似ていますよね?。

※「ウォーターフォール開発」のことです。

最後に、したがって、「集合や組織(の基)」とは、(宗教学においては、)「唯一神」のことであったり、(経営学においては、)「創業者兼経営者」のことであったり、(情報学においては、)「Object型」または「アプリケーションクラス」であったりする訳です。

※結局のところ、(あらゆる)「集合や組織」には、①機能的かつ属性的に未分化な状態があること、②すべての部位や部分を統率または統括する高次の存在があることが挙げられます。