権威・権力主義の悪弊(「集団病」あるいは「カリスマ病」)
初めに、今回は、「権威・権力主義の悪弊(「集団病」あるいは「カリスマ病」)」について述べていきたいと思います。
ここで、権威・権力主義が一旦社会にはびこると、例のごとく、権威・権力主義者やエスタブリッシュメントの手によって、その下に付いて生活している人々のあらゆるアイデアや知的な財産が吸い上げられてしまいます。
その結果、いつまでも、社会の一般層の人々の生活や暮らしは良くなることはなく、むしろ、彼ら権威・権力主義者やエスタブリッシュメントの私腹をますます肥やす結果となってしまいます。
彼らの手にかかれば、特定の個人や(比較的小規模な)組織や団体の挙げた成果や実績は、いつのまにやら、彼らのものになってしまうのです。
※具体的にいえば、個人の発明や権利を不当な価格で買い叩いたり、盗んだりすることです。
※大手企業がよくやるM&A、具体的にいえば、ヴェンチャーやスタートアップ企業などの買収戦略など。
※長期的に見れば、大手企業などが、ヴェンチャーやスタートアップのマネや模倣をして、後発の製品やサービスをリリースしてしまうと、どうしても、小さな会社は資金的に(知名度でも)太刀打ちできないので、必然的に大手企業からの買収戦略のカモにされてしまうのですね・・・。
この国の社会では、大手企業やエスタブリッシュメントなどの既得権益層が幅を利かせているので、社会的な成果や実績という美味しい部分は、すべて彼らが吸い上げて、反対に、都合の悪い部分はすべて下々の者に押し付けるという構造や弊害がつきまといます。
※大手企業が倒産の危機に直面すると、国や銀行が救済してくれるので、この国の企業はどうしても危機感や危機意識が弱いように思えますし、そのせいか、どことなく「殿様商売」をやっているようにも見えるのでしょうね・・・。
※企業や産業の新陳代謝がされにくいというのも、この国の特徴かもしれません。
※既得権を握っている人達や既存の産業(=特には、「製造業」や「建設業」)を守るための規制や、手厚い保護のための政策があり、この国のイノヴェイションを妨げている・・・。
※第一に、この国では、未来の社会を担う子供や若者達よりも、高齢者の考えや価値観が重んじられているし、有権者の絶対数でいっても高齢者のほうがかなり多いので、どうしても構造的に社会全体の代謝や生れ変わりが起こりにくいですしね・・・。
最後に、権威・権力主義が社会にはびこると、ほんとうに報われるべき人が報われず、逆に、権威や権力をやたらめったらと振りかざす人や組織の独壇場となり、あらゆる社会的な成果や実績は、この人や組織のものとなってしまうでしょうね。
※これは、もはや、大企業第一の「集団病」、あるいは、強烈な「カリスマ病」といってしまったほうがいいのかも・・・(笑)。
※ここでいう、「カリスマ」とは、マックス・ヴェーバーのいうところに近い、(超常的な)「人気」や、信奉者を集めやすい「ウケの良さ」といった意味合い程度のものです。