物事の選択・決定の背後にあるもの(代数学的解釈と統計学的解釈)
初めに、今回は、「物事の選択・決定の背後にあるもの(代数学的解釈と統計学的解釈)」について述べていきたいと思います。
ここで、「代数学的解釈」とは、ある二者択一の選択・決定においては、(物事の)選択・決定は、「命題」や「結論」という形で捉えられます。
したがって、その選択・決定を下す人にとって、その選択・決定は、その後の事態や状況の展開について重大な意味や価値が認められるということになります。
これは、(選択・決定者が、)ある問題に対して一貫した姿勢や態度を示すことと同義です。
なぜならば、代数学上では問題とは即ち命題であり、それは決定的にその「真偽」が重要だからです。
たとえば、ある事態や状況の展開が(時間的に)不可逆であったり、その結果として逸失する利益や価値が永遠に失われる、あるいは得られるといった場合の問題では、その命題の真偽が強く求められます。
※これについては、法律の世界が代表的です。
※これはあくまでも、「演繹法」によって誰にとっても合意や理解、はたまた納得できる恰好で物事を選択・決定しなければならないということでもあります。
ここで、「統計的解釈」とは、ある二者択一の選択・決定においては、(物事の)選択・決定は、「比率」や「割合」という形で捉えられます。
したがって、その選択・決定を下す人にとって、その選択・決定はさほど重要でなければ、大した価値が認められることでもないということになります。
これは、(選択・決定者が、)ある問題に対して曖昧な姿勢や態度を示すことと同義です。
なぜならば、統計学上では問題とは(代数学でいうところの)命題とは意味が異なり、それは(なかなかに)非決定的であったり、あるいは代数学ほど物事の白黒がハッキリとするということでもなく、経験や資料・データの蓄積から類推できることしか扱えないからです。
たとえば、ヒュームの言った「未来は過去に似ている」という言葉通りに、繰り返される事態や状況、(必ずしも)時間的に不可逆ではない事柄について適用可能だということであり、(比較的、)取返しの効く問題、やり直しのできる問題を対象とします。
※これについては、農業や産業の世界が代表的です。
※これはあくまでも、「帰納法」によって誰にとっても妥当な恰好で物事を選択・決定するということでもあります。
※ちなみに、二者択一の問題で半々の選択・決定を重ねているのであれば、「はい, Yes」と「いいえ, No」が丁度「1 : 1」の比率で、かつ「50% : 50%」の割合となります。
最後に、つまりは、この世界において、人間が経験するあらゆる選択・決定の問題は、この二つの捉え方・解釈によって説明できるということですね。