不合理と偶然性の正体②(心の中のダイス)

初めに、今回は、「不合理と偶然性」について再度述べていきたいと思います。

ここで、ケーキ職人の前に「双子のタマゴ」があるとします。

この職人はケーキ1個をつくりたいので、卵黄は1個あれば十分ですし、レシピの分量を変えたくない事情があるとします。

※かなりアバウトな設定ですが、ここは目をつむってください・・・(笑)。

このとき、ケーキ職人の目には、この2つの卵黄に(品質や鮮度面での)一切の差異が認められないとします。

とすると、ケーキ職人はどうやってケーキの材料としてつかう卵黄を選ぶのしょうか?。

答えを言ってしまえば、"(心の中で)ダイス(=サイコロ)を振って物事を決める"ということをします。

※これが「乱択の問題」の本質であり、不合理と偶然性の生まれる理由なのです。

つまりは、2つの卵黄のどちらを選んでも結果(=出来上がるケーキの品質)に差異が出ないのならば、どちらを選んでも同じなので、選択に迷ったときはダイスを振るうのですね・・・。

※これが意識(あるいは無意識)の働きであり、現実の問題に対する解決策なのです。

※巷では、選択の問題には「パラレルワールド」の存在がセットで語られますが、選択の結果に有意な差が認められない場合には決して世界は分岐したりはしません。

※なぜならば、世界が分岐するのは、「選択の結果」として、"選択後の現実世界がどのように変化するかに応じて、世界は平行に分岐する"というのがパラレルワールドの本質ですから、結果が同じならば現実世界も同じはずだからです。

※かのアインシュタインは、"神は決してサイコロを振らない"といったそうですが、現実には、選択の問題には必ずダイス(=サイコロ)の存在は欠かせませんし、この現実世界に適応するために、人の意識の中にダイスを振る仕組み(=メカニズム)が組み込まれている、あるいは、これが備わっているといえます。

最後に、以上のことから、「運命」とは、合理的で必然的な選択を積み重ねた結果なのかもしれませんね・・・。

※つまりは、結果に差異を生む選択だけが、この現実世界では「重要な選択」であって、この重要な選択について、"常に理にかなった選択を積み重ねた結果こそが「運命」"なのかもしれません・・・。

※(常識的にいって、)「毎日スーパーで何を選んで買うかの問題」よりも、「どの結婚相手を選ぶかの問題」のほうがはるかに重要でしょうしね・・・(笑)。

※あるいは、この世界や宇宙には、「未来の青写真(=ブループリント)」みたいなものがあって、それは、神の視点から見て、常に合理的で必然的な選択の積み重ねを通してこそ見えるものなのかもしれませんね・・・。