0(ゼロ)とは何か?(数の不思議)

初めに、「0(零, ゼロ)」とは、古代インドで発見されたとされています。

ここで、ゼロには大きく分けて二つの側面があります。

①「空位(として)のゼロ」、これは人間が数値を表現する際に、「1~9」の数が入らない桁を埋めるためにあります。「1000(千)」とか「10000(万)」とかのキリのいい数を表すことができるのは、この空位(として)のゼロがあるからです。

②「算術(として)のゼロ」、これは人間が数値を計算する際に、(足し算・引き算についていえば、)数値の基点として働き、数の大小を求める(あるいは決める)ためにあります。これに対して、掛け算についていえば、計算をリセット(=式全体の数値をゼロ自身に戻す)するためにあります。

一般的にいって、以上の2点について知られています。

ここで一本の座標軸を想像してみてください。ゼロはプラスとマイナスの中間にあり、数値の基点となります。(整数の場合についていえば、)「+1<=p (AND) p<+∞」までのプラスの数値がプラスの集合となり、「-1>=m (AND) m>-∞」までのマイナスの数値がマイナスの集合となります。

※「p」は「plus」、「m」は「minus」です。

(実数の場合についていえば、)「0<p (AND) p<+∞」までのプラスの数値がプラスの集合となり、「0>m (AND) m>-∞」までのマイナスの数値がマイナスの集合となります。

終わりに、以上のことから、ゼロとは、"プラスとマイナスのどちらにも属さない第三極"だといえるでしょう。

※二律背反の考え方を適用すれば、ゼロとは、"プラスとマイナスの両方の性質を兼ね備えている"ということができます。