帰納と演繹②(実体と現象の取り扱い)

初めに、今回は、「帰納と演繹②(実体と現象の取り扱い)」を書いていきたいと思います。

ここで、「帰納と演繹」は、それぞれに「実体と現象」を取り扱い対象とします。

先ずは、帰納と演繹が「実体」を取り扱う例を先に示します。

例えば、各家庭で飼われている「(個々具体的な)ネコ」が「インスタンス,instance」とすると、「ネコ科」という生物学上の分類は「クラス,class」となります。

つまりは、インスタンスは至って具象的なモノであり、クラスは抽象的なモノであるということです。

※抽象度の低いのがインスタンス、抽象度の高いのがクラス。

次に、帰納と演繹が「現象」を取り扱う例を示します。

例えば、(現実に、)目の前で物体が落下する「現象の様子」が「パターン,pattern」とすると、「(数式による)現象の記述」が「ロウ,law」となります。

つまりは、パターンは至って具象的なコトであり、ロウは抽象的なコトであるということです。

※抽象度の低いのがパターン、抽象度の高いのがロウ。

さらに、実体については、それらの「類似性」に基づいて抽象化がされて、対する現象については、それらの「法則性」に基づいて抽象化がされます。

最後に、帰納と演繹の両方とも、実体と現象の両方を取り扱うのでした。