三性による物事&対象の同定(「感性&悟性&理性」で可能なこと)

初めに、今回は、「三性による物事&対象の同定(「感性&悟性&理性」で可能なこと)」について述べていきたいと思います。

ここで、「感性」とは、五感を通じて得られる「刺激」を意識内の情報に置換・変換する働きであり、「悟性」とは、感性から引き継いだ情報を「想念」に置換・変換する働きであり、そして、「理性」とは、感性と悟性から引き継いだ情報を「概念」や「観念」、ひいては、「文字」や「記号」に置換・変換する働きのことです。

※後ろに行くほど、より知的で高度な処理・作業となります。

ところで、感性によって得られる刺激とは、その多くが視覚的なものであり、これはイメージです。

※人間の脳と意識の受け取る刺激の6~7割は、視覚的なもの(=イメージ)だそうです。

イメージは実に具象的なものであり、これは人間の深層・潜在意識が取り扱っています。

つまり、感性とはこの深層・潜在意識の働きに分類されるのです。

これに対して、理性は人間の思考・思想の最終段階にあり、イメージを基に概念や観念といった抽象的なものを生み出しています。

したがって、理性とは表層・顕在意識の働きに分類されるのです。

※悟性は、感性と理性の中間で、イメージと概念&観念(=文字&記号)の中間体である想念を取り扱います。

以上のことから解るのは、イメージは視覚的な情報やデータであって、これは帰納法的なアルゴリズムによって処理・加工されているということです。

加えて、概念や観念は文字や記号によって表され、これは演繹的なアルゴリズムによって処理・加工されているということです。

翻って、「イメージの同定」については感性が、「想念の同定」については悟性が担当していることも解ります。ちなみに、概念や観念は文字や記号に置き換えられ、これらは文意となります。そして「文意の同定」については理性が担当していることも解ります。

最後に、以上のことを図に起こしてみると、縦軸に「物事の抽象(具象)性」ないし「意識のレヴェル」を取って、横軸に「物事&対象の視覚・視認性」ないし「アルゴリズムのタイプ」を取ると、ちょうど、「三性」=「感性&悟性&理性の総称・総体」が斜め45度の対角線で表されることとなります。