ダブルバインド(二重拘束)の原理

人間は、ある状況において、選択を迫られるとき、「はい」か「いいえ」かの二択を与えられます。

しかし、これはどちらを取っても、他者(=もっと広く言えば、この世界や宇宙)との関わり合いを意味し、その意味で、どちらを選択しても、その本質においては、選択を迫ってくる相手に縛られることとなります。

そこで、人間は、その選択を(無期限に)保留することができ、これにより、その選択を回避することができます。つまり、選択を迫ってくる相手を”待たせたり”、”はぐらかす”ということです。これは間接的に、相手の存在と選択を同時に否定ならびに拒絶する姿勢・態度です。しかし、この手・出方では、(時間を稼ぐことで、)選択を迫ってくる相手に諦めてもらうしかありませんので、消極策といえます。

もう一つ考えられる手・出方としては、その選択そのものを放棄してしまうことです。これは、自分自身に課されている義務から逃げることであり、自分自身に与えられている権利を手放すこととも言い換えられます。これは直接的に、相手の存在と選択を同時に否定ならびに拒絶する姿勢・態度です。これは、時間稼ぎの必要のない、それも相手にとっては、”ウンもスンもない”やり方ですので、積極策といえます。※その結果、相手に恨まれることも・・・。

先述した、'保留'と'放棄'は、どちらもその両方が相手を拒絶することですので、反対に、選択をするということは、「はい」と「いいえ」のどちらを選んでも、その本質においては、相手の存在と選択を受け入れることとなります。たとえば、この記事を読んでいるあなたが特定の異性から求婚・求愛されているとして、「いいえ」の選択をしたとしても、恋人やパートナーとしての相手を受けれいていないだけで、知人・友人等としての関係は持続されることとなるのです。したがって、本当の”絶縁や絶交”とは、その選択そのものを拒絶することなのです。このことが、(ほんとうの意味で、)相手との関係を絶つことなのです。※現実的に言えば、相手からの問いかけ・連絡にいちいち応じない。つまりは電話に出ない、音信不通とするなど・・・(笑)。

神の実在証明

ご存じの通り、我々人間(=地球人類)が生存ならびに住居している、この世界や宇宙には、人間の力・意志や人智などの及ばない法則があります(=物理学でいえば、"万有引力の法則"など)。

たとえば、いくら我々が、ある日・ある時から、地球上に働く引力や重力を無効化しよう、消そう、なくそうとしても、これは、達成ならびに実現できません。これが、物理学の法則であり、法則が法則たる所以です。

※ちなみに、地球上の引力・重力は、地球それ自身が発生の源となっていますので、地球それ自身を消滅させる、なくさない限りは、引力・重力の存在・影響は消せません。

ここで、実体を変化させる(=物理学でいえば、なんらかの物体を動かす、変形させるなど)を達成ならびに実現するには、その実体に作用を及ぼす(=物理学でいえば、なんらかの力やエネルギーを物体に加えることの)必要があります。

このことから、この”実体への作用”というのは、明らかに、その行為者がいることが前提となり、これはなんらかの意志の実在を意味します。なぜなら、実体への作用とは、その実体に対する認識と理解を経て、意志に基づいて権力や権限を行使することに他ならないからです。

※これは、原理・原則であり、神であってさえも、このことに縛られています。つまり、神の実在すること以前に、この原理・原則があるのです。これは、'真理'といえばいいでしょうか?。

※このことは、人間の理性には自明なことです。

このことは、ただ、この世界や宇宙を陰で支援、あるいは世界や宇宙の全体を隅々にわたって”推進する”という、(限りなく、)世界や宇宙の枠組みに近い存在としての'神'なら実在することとなります。

※わたしの世界観を言い表せば、まず、(物事のはじめに、)この世界や宇宙を構築して推進する神がいて、次いで、自由な意志を持った我々人間がいる、ということです。

それでも、我々人間にとっては、"神の定義"からは(決して)外れないでしょう。なぜならば、この世界や宇宙の創造ならびに創成を成し遂げて、なお、我々人間さえも創造・創成したのですから・・・。

※ちなみに、我々人間の願望や欲望の成就ならびに実現を手助けしてくれる、つまりは、なんらかのご利益を授けてくれるという類の神ではありません。そういった神の実在や、その考え方までをも否定するつもりはありませんが・・・(笑)。

以上のことから、その'神'(=わたしの前提とする神)とは、この世界や宇宙に遍満して実在する無数の実体(=物理学でいえば、無数の物体、これを分解すれば、"分子・原子・素粒子"、はたまた"超ヒモ"となる)に、(基本的には、)神御自らが定めたであろう法則に則って一定の作用を及ぼしている(=物理学でいえば、なんらかの力やエネルギーを加えている)、その行為者であり、世界や宇宙の全体を隅々にわたって推進させている'推進者'であるということなのです。

以上の話をまとめると、(わたしの出した結論としては、)”神は実在する”ということとなります。ただし、それは人間にとって都合のよい神でも、従来言われているような、あるいは、語り継がれてきた神でもないのです。あしからず・・・(笑)。

※ちなみに昨今では、ホーキング博士が"神の実在"を否定していました。博士によれば、この世界や宇宙は、”巨大なカジノマシン”であり、絶えず(あらゆる)物事は確率的に発生ないしは生起する、とのこと。したがって、この世界や宇宙には神は実在しない、という要旨・論旨となります。しかし、そのカジノマシンを動かすにも、なんらかの意志や力を必要とするので、これは、あまりにも決定的な間違い・誤りとなります。さらに博士は、"神は完全にギャンブラー"とまで言っていますが、これは完全に博士自身の発言として矛盾をきたしています。これは・・・一体どういうことでしょうか?(笑)。