生命の本質

初めに、今回は、「生命の本質」について述べていきたいと思います。

ここで、『バカの壁』で知られる養老孟司氏は、生命の本質は、自己のDNAを後世に残す(=子供をつくる)ことではないと言っています。

このことを透徹に分析してみると解ることがあります。つまり、我々人間にとって子孫の繁栄や文明の存続を第一としてしまうと、生命という存在は永遠にその活動のループから抜け出せなくなり、終わりのないことになってしまいます。

親が生き、子も生きて、孫も生きる。このことに果たして意味はあるのか?。

答えを言ってしまえば、子孫の繁栄や文明の存続それ自体には、(本質的には)意味はないでしょう・・・(笑)。

なぜならば、生命の糸を連綿と紡いでゆくこと、その永遠とも思える営みに意味を見出そうとしても、この世界や宇宙には終わりのあることが宇宙物理学の観点からは明白ですから・・・。

※「宇宙の熱平衡=エントロピー増大=宇宙の熱的死」と呼ばれていることです。

ここで、人は生きている間に学んで、成長していきます。その過程で多くの知恵や知識を獲得します。もっといえば、お釈迦様のように物事の真理を悟る方もいます。

すなわち、これこそが「生命の本質」なのでしょう。

子孫繁栄や文明存続はあくまでも手段であって、決して目的ではないのです。

※これはよくある"手段を目的と化してしまう"という(厄介な)問題の最たるものです。

※これはこの世の中では、最もナンセンスなことではないでしょうか?・・・(笑)。

最後に、なぜ、人には体が与えられているのか?、また、心が与えられているのか?。

その答えは、「その体や心をつかってなにかを絶えず学び続けなさい」ということなのでしょう・・・。

※わたし(筆者個人)は、これこそが"よく生きる"ということなのだと思います・・・。