順序性・優劣性①(個々の物事に順序・優劣を付けるということ)

初めに、ここでいう「順序性・優劣性」とは、個々の物事に対して固有の数を対応させることですが、つまりは、それらの数が「1,2,3・・・∞」と続いていき、それらの全体が'可付番'であるということです。

ここで、個々の物事が(完全に)同列であった場合については可付番とはなりません。

なぜならば、数に順序性・優劣性が認められるということは、(数に対応する)物事が認識される順番ないし生起した順番で並べられることだからです。

※(やや)逆説的な言い方になりますが、数の大小によって、物事の間に順序・優劣のあることを認めるということになります。

さらに、人が物事を数えるときには、こういったことは(ほとんど)意識されませんが、人はそれを自然にやっているといえます。

たとえば、ある人がリンゴの山を数えるときには、(当然のことながら、)それらを「1,2,3・・・n」と数えていきます。これは個々のリンゴに数を対応させていくこととなり、それらのリンゴの間に(必然的に)順序・優劣を付けていくことにもなります。

※ここで注意していただきたいのは、"数え上げの結果としての数"(=合計)からは、順序性・優劣性という観念が抜け落ちています。つまりは、"n個のリンゴ"とは、"n個のリンゴの集合(の全体)"であるということです。

※数え上げられたリンゴの山(=集合)の内については、個々のリンゴの間の順序性・優劣性は意識されないことがほとんどでしょう・・・。

最後に、'順序性・優劣性'とは、"数と物事との対応を認める"ということでした。